鉄筋ガス圧接施工

ガス圧接部の品質管理

ガス圧接部の品質管理は、圧接部の外観検査、寸法、形状などの確認をする外観検査、超音波を利用し欠陥を探す超音波探傷検査および施工された圧接部を抜き取って行う破壊試験などによって行われます。ガス圧接部の管理の手順については、鉄筋ガス圧接工事標準仕様書に詳しく述べております。日本圧接協会では、ガス圧接工事全般を管理する圧接管理技士、ガス圧接工事を行う、圧接技量資格者、ガス圧接部の検査を行う検査技術者の認定を行なっています。

これらの有資格者の役割分担を下記に示しますガス圧接部の品質管理は、圧接部の外観検査、寸法、形状などの確認をする外観検査、超音波を利用し欠陥を探す超音波探傷検査および施工された圧接部を抜き取って行う引張試験などによって行われます。ガス圧接部の管理の手順については、鉄筋ガス圧接工事標準仕様書に詳しく述べております。日本圧接協会では、ガス圧接工事全般を管理する圧接管理技士、ガス圧接工事を行う、圧接技量資格者、ガス圧接部の検査を行う検査技術者の認定を行なっています。
これらの有資格者の役割分担を右記に示します。

この他日本圧接協会では、ガス圧接工事対する品質管理体制、自主検査システムの整備確立、日々の工事に対する技量者の作業状況などを調査し、高水準の品質管理体制が確立されている会社に対しては、優良圧接会としての認定を行う制度を設けております。
平成23年度までに、優良圧接会社に認定された企業は95社あります。なお、この優良会社認定制度は3年ごとに見直し調査が行われております。
また、ガス圧接部の検査に対しては、鉄筋継ぎ手部非破壊検査事業者認定制度があります。
現在までに認定された検査事業者は17社、本支店をあわせると26事業部があり、ほとんど全国をカバーしています。

外観検査

外観検査は、圧接した鉄筋全てを治具を用いて計測するのが原則ですが、実際は、目視によって圧接部のふくらみの形状、寸法、中心軸の偏心量、折れ曲がり、ふくらみ部の焼き割れ、たれさがり、その他有害と認められる欠陥を対象に検査するもので、必要に応じて、ノギス、スケール、その他滴切な治具を用いて行います。

◎ふくらみ不足

(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書では、鉄筋の突合せ面の隙間を2mm以下と規定しており、この状態で適正な圧接作業を行えば、規定のふくらみを確保することができます。しかし、隙間が大きく圧縮(アップセット)量が不足する場合は、ふくらみ不足を生じるときがあります。なお、(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書では、ふくらみの直径は鉄筋径の1.4倍以上(SD490の場合は1.5倍以上)と規定されています。

◎つば形のふくらみ

つば形のふくらみ形状になるのは、幅焼き不足、加圧力過大などが原因です。したがって圧接作業そのものが適正でないことを示しています。
また、(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書ではふくらみの長さは鉄筋径の1.1倍以上(SD490の場合は1.2倍以上)としています。

◎中心軸の偏心

偏心とは、鉄筋の軸心のずれのことをいい、圧接器の不良(中心の狂い)、圧接器のクランプ部の不良、端面が軸心に対して著しく傾斜している、隙間が大きく、しかも圧接器の固定が不完全な場合などに生じます。

◎折れ曲がり

折れ曲がりは、偏心が発生したときや圧接後の圧接器の取外しが早すぎた場合などに生じます。

◎焼き割れ

(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書では、焼き割れは『その他有害と認められる欠陥』のなかに含まれます。一般に、鉄筋が太径になればなるほどバーナー火口が多く、加熱時間も長くなり鉄筋表面の温度が上昇し、ふくらみ部表面が溶融状態になります。このような高温状態で鉄筋径の1.4倍以上のふくらみを確保すればある程度の割れが生じるのは仕方がありませんが、著しい焼き割れを起こした場合は有害と認められる欠陥といえます。

◎たれさがり

圧接部の著しいたれさがりは、火炎調整不良、加熱時間過剰、バーナー操作不良などが原因で発生します。

検査治具

外観検査、全ての圧接部を治具を用いて計測する全数検査が原則ですが、実際には目視検査をし、そのなかで特に必要と認められたものだけを治具を用いて計測します。

超音波探傷検査

超音波探傷検査は、鉄筋ガス圧接部に超音波を照射し、その反射を利用して、圧接部の欠陥検出を行うものです。この方法なら構造物に使用される状態の圧接部全数に対して検査をすることが可能で、しかも、その場で良否を判定することができます。
圧接部の超音波探傷検査は、二探触子法による斜角探傷法で行っています。検査数は1ロット全数を同時に行うことは困難なため、(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書書では、1検査ロット役200カ所当たり30カ所の抜取り検査を行うよう規定しています。

強度試験

原則として、施工された継手は、超音波探傷検査によって検査しますが、施工された継ぎ手を切り取り、抜取り検査として引張試験を行うことがあります。
(社) 日本圧接協会の工事標準仕様書では、抜取り検査は補助的な検査方法と位置付けていますので、検査の方法については特に規定していません。

施工前試験

鉄筋材料、施工条件、などを特に事前に確認する必要がある場合には、施工前試験を行います。なお、SD490の施工と、自動ガス圧接の施工に際しては、装置が正常で、かつ装置の設定条件に誤りのないことを確認するため、施工前試験を行うことを(公社)日本鉄筋継手教会の工事標準仕様書で規定しています。

熱間押し抜きガス圧接法の検査

熱間押し抜きガス圧接法は、ガス圧接直後、鉄筋が赤熱中に、鉄筋径よりやや大きい寸法の押抜刃により、ふくらみ部分をせん断除去する方法です。圧接部に欠陥がある場合には、圧接界面上の位置に肉眼で確認できる、線状きず、へこみ、割れが現れますので、圧接直後に全数の良否を判定することができます。欠陥が認められた場合には、直ちに再圧接すれば、その欠陥を直すこともできます。

押抜きが進み圧接界面付近に達したとき、界面に多量の酸化物(さび)などが介在していれば、3に示すように、塑性変形に耐えきれずに界面が開き、割れを生じて、押抜後の表面に線状きずがてきます。良好な圧接部は十分塑性変形し、表面には何の痕跡も残しません。

熱間押技法の検査は、目視判定基準による検査のみですが、その検査精度は十分高いといえます。また、押抜後の圧接部の継手強度はふくらみ付きのものと変わりません。

(公社)日本鉄筋継手教会資料より転記